Wednesday, January 07, 2015

Breast Cancer 20

1月6日(火)

昨年5月1日(木)に聖路加国際病院(築地)で手術(乳房切除術+エキスパンダー挿入)をして以来、約8ヶ月間、毎月少しずつ食塩水を注入し、皮膚を伸ばしてきました。そして昨日、エキスパンダーからシリコン・インプラントへ入れ替える手術を受けました。

前回の手術の際は「腹がすわっていた」というか、手術に対する不安・緊張は少なかったのですが、今回は前回に比べると簡単な手術にも関わらず、不安・緊張が大きくて、自分でも驚きました。

前夜はいつも通り(笑)ワインを1本飲んで、早めに就寝。午前4時以降は飲水禁だったので、それまでは何度も起きて、ガブガブ水を飲みましたよ。というのも、飲酒による脱水症状、ホルモン治療の副作用による発汗がひどかったので。

当日の朝、BFが迎えにきてくれました。「行きたくないよー」とぐずる私をなだめつつ、車でブレスト・サージェリー・クリニック(品川)へ。Thank YOU!

クリニック到着は8時45分。受付で必要書類を提出し、9時ごろ、BFに別れを告げ(←そんな劇的ではなかったですけど 苦笑)、手術準備のため、リカバリー・ルームへ移動しました。

タオル地の手術着(バスローブみたいなもの)と紙製のシャワーキャップ(白)とショーツ(黒)に着替えた後、看護師さんが手術する胸(右)と健常な胸(左)を泡ソープで洗ってくださいました。温かいタオルで泡をキレイに拭きとってもらってしばらく待機。

9時15分くらいでしょうか、I先生が訪室。壁に背をつけて直立するわたしの胸にペンで線を引いていきます。「健常な胸の下の部分に合わせて作りますからね」と先生。「ただ人工物なので健常な胸より丸くなりますからまったく同じには仕上がりませんけど、キレイに作りますからね」

9時半くらい、麻酔科医の先生(女性)の訪室、点滴の準備です。もともと血管が細く、取りづらいのはわかっていましたが、今回はかなり手こずりました。ゴム紐で上腕部をギューッと締めつけた後、手でグーパーグーパーを何度もくり返し、さらに先生が腕をパンパンと何度も叩き、それでもくっきりと浮き上がらなかったのですが、なんとか左手首のところの血管に針をブサッ!と差し込んでくださいました。これがかなり痛くて、点滴のしずくがぽたり、ぽたりと落ちる度にズキン、ズキンと痛む感じ。「麻酔をかけてしまえば痛みも感じないから・・・」と自分に言い聞かせて、そのときを待ちました。

9時50分、点滴を入れた状態で、隣の手術室まで歩いて移動し、手術台に自力で登りました。 手術台に腰をかけた状態で、心電図を背中に3箇所貼っていただきました。右手人差し指に血中酸素濃度計をつけ、シングルベッドよりさらに狭い手術台に横たわりました。

すぐに麻酔科医の先生(女性)がマスクで口・鼻を覆うようにして近づけ、「ゆっくり深呼吸してくださいね」と。言われるとおりに2〜3回深呼吸をすると、マスクを外しました。このあたりから私、フワフワしてとても幸せな気分になってきました。「これから麻酔を入れていきますね。すぐに寝ちゃいますから大丈夫ですよ。気分はどうですか」と先生。「あ、なんかすごくキモチいいです・・・」これが最後の記憶です。

目が覚めると、I先生がテーピングを胸に貼っている最中でした。「気分はどうですか」と聞かれ、「あ、すごくキモチいいです。これからですか」と私。I先生は軽く笑った後、「もう終わりましたよ」と。「え! もう終わったんですか!! 私、いびきかいてなかったですか?」と聞くと、「いびきはかいてなかったですけど、寝言は言ってましたよ」とI先生。

手術台からストレッチャーに乗せていただく際に、前回の聖路加国際病院でのシーンを思い出し、「あの、私、重いですよ」と言うと、看護師さんが「大丈夫ですよ、私たち力持ちですから」と。横滑りでストレッチャーに乗せ、その後、リカバリー・ルームでベッドに乗せていたのはなんと、合計6名の看護師さんたちでした!

リカバリー・ルームで時計を見ると、10時40分でした。麻酔の切れは前回同様、とても良かったです。麻酔科医の先生、看護師さんたちから、「とてもキレイに仕上がりましたよ」と言われ、一安心。「しばらく休んでくださいね」と言われたので、温かいお布団の中でぬくぬくしていると、約10分後、看護師さんがりんごジュースを持ってきてくださいました。約50mlくらいでしたが、午前4時から飲水禁で、むちゃくちゃ喉が乾いていたので、とても美味しかった! 

それからまたしばらくして、看護師さんが訪室。点滴が終わったので、針を抜いてくださいました。「あ、これ、たぶん痣になっちゃいますね。ごめんなさいね。なるべく痣にならないように強めに止血しますからね」と、通常よりも長めに強めに押さえてくれました。

11時少しすぎ、着替えを終え、待合室で待っていてくれたBFと再会(←これもまたそんな劇的ではありませんでしたけど 苦笑) 一緒に別室へ移動し、I先生から手術の結果報告を受け、看護師さんから、お薬(抗生物質、胃薬、抗アレルギー剤、痛み止め等)と術後の注意事項(痛み・腫れ、入浴、運動、食事、抜糸等)の説明をうけました。受付の女性スタッフが請求明細書兼領収書を持ってきてれたので、その場でお支払い。保険適用なので自己負担3割で、合計81,370円でした。12万円前後と聞いていたので、安い!と思ってしまいました。そして内訳を見ると、前回の手術で挿入していただいたエキスパンダーと、今回の手術で入れ替えていただいたインプラント両方の費用が含まれていたので、さらに安い!と思いましたよ。

外に出ると雲の切れ間から青空が! うーん、気分いい!! 「終わってしまえば大したことなかったね」と私。BFの車でびゅーっと帰宅し、ランチタイムを少しずらして13時ごろ、近所のデニーズへ。BFはおうどんといくら丼のセット、私はオムライスとオニオン・グラタン・スープ、更にフレンチ・フライも注文。「手術当日は消化のようもの(おかゆや素うどん等)をお召し上がりください。吐き気の原因にもなりますので食べ過ぎないようにご注意ください」と注意事項にありましたが・・・無視です(笑)食欲旺盛なふたりで、完食!

BFは夕方、仕事に行かなくてはならなかったのですが、それまでふたりでお昼寝。午前中は不安と緊張でいっぱいでしたが、午後は食べて寝てとても幸せ。結果、とてもよい1日になりましたとさ。

昨年3月からはじまったわたしの「乳がん治療の旅」はこれからも続きます。今後、再発を防ぐためのホルモン治療は、注射が1年半、経口薬が9年半継続予定です。現在のところ「乳房再建」はここで終了のつもりでいますが、手術の傷が癒えてきたら欲が出るかもしれませんね。健常な胸(左)からの乳頭・乳輪移植は局部麻酔で同時にでき、保険適用、抜糸までは約2週間だそうです。

この旅につきあってくれて、支えてくれているBFには心から感謝しています。いつも本当にありがとう。Love YOU!

追記:
シンクで髪の毛を洗いました。スッキリ!




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