Tuesday, October 29, 2013

A-Ha Moments

今日は、うちの「会社」の「本社」の「副社長」が来日し、「支社」の従業員全員に、プレゼンをしてくれました。年間のほとんど、出張をしていて、「本社」にもほとんどいない「副社長」からお話を伺うってことは・・・ありがたいことですよね。ですよね・・・。

「副社長」は、もともとヨーロッパのある都市にある「会社」の「社長」でしたが、今の「会社」に吸収合併され、「一社員」となったところから、今の「副社長」というポジションまで上りつめた人だそう。

さて、いろいろと「目からウロコ」の瞬間がありましたよ。

まず、この「会社」のチャレンジ(=直近のゴール)は、「世界で一番売上をあげる会社」ではなく、「世界で一番知名度の高い会社」となることだそうです。そして、うちの「会社」は「洗練されている」という、世界のどこの「支社」でも「統一された高品質のサービスを提供する」ということを、お客様に認知していただかなくてへならないとのことでした。

もちろん「チャリティー」じゃないので、「売上」が悪ければ、存続できないわけですが・・・その「売上」はなんと、リーマンショック後の過去5年間で、他の同業各社がごぞって右肩下がりの中、うちの「会社」は自社比較15%アップなんだそうです。

しかしながら、「売上高」世界ランキングを見ると、50%がアメリカの「会社」が占めているという事実があるそうです。「副社長」いわく(かなり言い訳っぽく聞こえましたが・・・)アメリカの「会社」が、「統一された高品質のサービルを提供する」わけではなく、提供するサービスの品質にはバラつきはあれども、こぞって世界へと進出している今、うちの「会社」の「ディフェンス」は、アメリカの「会社」からスタッフを引き抜き、「アメリカの会社と同じように売上をあげられます。でもうちのほうが高品質のサービスを提供できるでしょ!」という、世界の中の「認知度」と、うちの「会社」の「ネットワーク力」をアピールをすることなんだそう。そして、アメリカでは「売上」を伸ばすことは、たぶんできないだろうけど、それ以外の地域で、「アメリカ」関連の「売上」を伸ばすことを目指しているそう。

うちの「会社」では、他社でもよくありがちな、「グローバルに考え、ローカルに動く」というスローガンを掲げているのですが・・・どうやら、「その定義を勘違いしてくれるなよ!」ということでした。つまり、各「支社」が勝手に、ローカルの文化や習慣を持ち込み、グローバルの基準を崩すことはあってはならないんだそう。あくまでも「本社」主体で、「支社」は「本社」の基準を保ちつつ、「本社」のメッセージをローカルにうまく伝えることなんだそう。そして、「支社」の従業員たちは、「本社」から派遣された従業員たちに「アドバイス」をするのではなく、「サポート」すると。

そう考えれば、全てが納得です。

わたしたち「支社」の従業員が求められていることは、あくまでも「サポート」であり、それはつまり、望まれたときに望まれたことをする、ただそれだけです。わたしたち「支社」の従業員が、主体となって何かを新たに「創造」したり、それを「発信」したりしてはいけないのです。あくまでも「受け身」、つまりロボットみたいなものですね。「こうしたらもっとよい結果が得られるのでは?」という、そんな「アドバイス」は、「本社」的にも、「支社」的にも、必要ないのです。日本的に、細かいことを言えば、「いつも大変お世話になっております・・・お忙しいところ大変恐縮ですが・・・」みたいな姿勢は、要らないようです。わたしが今まで培った「日本でビジネスをするためのアドバイス」は、まったくいらない!「本社」のメッセージをそのまま、「直訳する」ことが求められていて、それは、日本のお客様に対しては、大変失礼な印象を与えかねないけれども、どうやらそれでいいみたいです。「本社」の掲げるブランドの基準を下げず、相手と交渉することが、「支社」の従業員に求められているようです。

「外資系企業で働くひとたちって、なんで、あんなに横柄な態度なんだろう?」という理由が、今日は分かった気がしました。

まぁ、わたしの性格上、こんなことは長くは続けられないけどね(笑)


追記:

あぁ、あと面白いなぁと思ったのは、個人の「パフォーマンス」についてです。「居心地がよい」とい思うくらいのチカラの出し方だと、他の会社のスタッフに負けちゃうけど、「やりすぎ」ると長くは続かない。だから、「ちょっと居心地がわるい」くらいで頑張ってくださいとのことでした・・・微妙。

2 comments:

graphium sarpedon said...

なるほど。GUCCIやエルメスも客に媚びないもんね。アメリカは各企業がブランド構築するより、相手国そのものをアメリカ化するって感じか…?

carrie said...

どうやらうちの「会社」は、「ミシュラン星」の多いレストランみたいな感じ。「売上」を伸ばしたかったら、単純に、単価を下げて、もっと門戸を広げるっていう方法もあるんだけど、それはしたくないようです。毎日通ってくれるお客様よりも、年に1、2回、特別な機会に利用してくれるお客様がいればいい! そういうお客様と末永くおつきあいをしていきたい! そういう感じがしましたよ。