Sunday, April 20, 2008

(今)すごく好きな人



「私のどこが好きなの?」 って聞くと、「女の子はいつもそういう質問をするよね」 とあなたは笑った。 あなたは私に出会う前にものすごくたくさんの女の子と一緒にいたのね。 私と一緒にいない、いなかった、いないだろう時間の全て、過去も現在も未来も、全部ひっくるめてやきもちを焼いてしまう私。 

あなたにそういう質問ができる自分に驚いてる。 今までの私なら絶対にできないような言動の数々。 あなたと一緒にいると、思ったことが、次から次へと、ポロポロと出てくる。

「トイレに行ってくる」 っていうあなたに、「いや、いかないで。 トイレに行く時間がもったいないから、一緒にいて」 なんて、バカみたいなことを言ったり、「お腹すいたからご飯食べに行こうよ」 ってあなたがいうと、「ご飯食べないと死んじゃうけど、私に会えなくても死なないもんね」 なんて泣きそうになったり、「もう行かなくちゃ」 というあなたに、「私と仕事とどっちが大事なの?」 なんて、頭の悪い女の子がするみたいな質問をしたりして。 

ずっと探してた。 好きな人に、気取ることなく、強がることなく、思ったままを伝えたい、そういう風に、私をさせてくれる人に、いつかまたきっと出会いたいって、ずっと思ってた。 

2001年5月31日、私の心は完全に壊れてしまった。今までの価値観がガラガラと崩れて、もうどうやって、何を信じて生きていけばいいのか分からなくなってしまった。 1年半毎日泣いて、それから数年間、どんな本を読んでも、誰の腕の中にいても、壊れた心はどうしても修復できなかった。 新しく出会った人に賭けて、きっと好きになれる、大丈夫って思っても、どこかで気持ちがあまり大きくならないように抑えてた私。 いつか目の前から好きな人が消えてしまう日が来るのが怖くて。 あんなに痛い思いはもうしたくなくて。 

でも、あなたに出会えて、私の中で何かが変わった。 

今までの私だったら、好きで好きで大好きで、そういう風に気持ちがマックスになったときに、別れをきりだしていた。 これ以上進んでいったその先で、そんなに好きな人を失う日が来たらと考えると怖くて。 でも今は、(もちろん永遠に続くだなんてナイーブな私ではないけど)一緒にいられる時間が大切。 一日でも多く、一時間でも長く、あなたといられることの喜びのほうが、あなたを失って泣き続ける日々の怖さよりも、ずっと勝ってる。

もうすぐ彼の命日がまたやってくる。 GWに彼のお墓参りにいったら、私の(今)すごく好きな人の話をしよう。 あ、でも、お墓まで行かなくても、彼を思った瞬間に彼は私の側にいるから、私のこの思いはもう届いてるとは思うけどね。 

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