Sunday, April 20, 2008

穏やかな日曜日

朝一番で近所のヘアサロンespacioへ。 ここ数年、浮気もせずに、通っていたのはkakimoto arms。 私の担当は20代後半のWくん、初めて出会ったのは六本木ヒルズ店。 彼が登場した瞬間、当時つきあっていたBFの20年前の姿を見たような感じがした。 一回り上のBFの雰囲気に合うように仕上げてください。 エレガントなオトナな女性風なのがアヤコさんには似合いますよ。 Wくんを100%信頼していつも全て任せていた。 でも昨年11月、その年上の彼と別れる決心をして、足元がグラグラするような毎日を過ごして、ああ、もうそろそろ、気分を変えたいなあ、と思っていた矢先、近所にオープンしたサロンがespacio。 助けて、というような思いでドアを開けた。 あれから、もうそろそろ、5ヶ月がたつ。 歴史を重ねると、スタッフとの親しさも増す。 通うごとにどんどんお互いの情報を共有するようになる。 それはまったく恋愛関係と同じ。 

チョイ悪っぽいオーナー自らが 「カシータはどうでした?」 といいながら、カラーをしてくれる。 オーナーのイケメン息子が、留学先のサンフランシスコの話をしながら髪を乾かしてくれる。 ふわふわしたマシュマロみたいなイメージの可愛い女の子が、入社当時の頃の(苦労)話を、オルゴールのような声で話しながら、シャンプー&マッサージをしてくれる。 関西系の、「人生は攻めていかなくちゃ。 渋谷スクランブル交差点は一番先に渡りきらなくちゃ」 という若い男の子が、涙が出るまで笑わせてくれる。 今日が初出勤です、という20歳の男の子が、震える手でコーヒーを入れてくれる。 そうしているうちに、いつもどおり、私の担当の、エアリーな長髪の、20代後半のTくんが、時々はにかんだ笑顔を見せながら 「男の子は褒めてのばさなくちゃダメですよ」 といいながら、前髪をベストな長さに切ってくれて、毛先をクルクル巻いてくれる。

仕上がった髪を見た瞬間、寝起きでボケーっとしていた私は、カチっとお出かけモードにはいった。 電車に飛び乗り、自由ヶ丘へ。 マリークレール通りを闊歩する足取りは、いつもよりずっと軽い。 無印良品で春夏仕様のベッドリネン一式を買って、フランフランでずっと探していた(理想どおりの!)ゴミ箱を買って、東急ストアで昼から飲むためのフランスのシャルドネを買って、流れていた個人タクシーに手を上げて滑り込んだ。 気分がいいと、どうしてこうも、誰にでも笑顔を振りまいてしまうんだろう。 無印良品でも、フランフランでも、200%の笑顔をふりまき、「今日は雨は降らないですよね」 なんてタクシーの運転手さんにも笑顔がとまらない。 奥沢の踏み切りを渡って少ししたところで、左側にある物件に目が留まった。 背の高い鉄のゲートの奥に、キレイなガーデンが広がっている。 ああ、ここ、住んだら気持ちよさそうだなあ。 

家に着いた瞬間からフル稼働。 洗濯して、掃除して、部屋の配置換えをしようかしまいか悩んだ末、結局それは先送りにして、観葉植物に(久しぶりに!)お水を上げて、私にもお水(ワインです)をあげて、一息ついたら、帰路の途中で見かけた奥沢の物件の管理会社に電話。 2001年築の、賃貸デザイナーズマンション。 天上には照明はなく、間接照明が設置されているという。 2階と3階に空室が出るのは5月上旬。 FAXのない私は見取り図を見ることができないから、担当者の説明を聞きながらビジュアライズ。 ああ、気持ちよさそうな部屋だなあ。 これからいい季節がやって来る前に、引越しちゃおっかな。

ああ、できれば、BFとスケジュール調整して、一緒に部屋を見にいきたいなあ。 ずっと使っている東南アジアの家具は持っていこう。 ちょっとポップなカーテンにしてもいいかな、それともやっぱりリゾート系のものがいいかな。  部屋でご飯を食べない私だけど、ダークブラウンのテーブルなんか買っちゃったりして、足りない料理器具をたくさん買ったりしちゃって。 そうだ、テレビもそろそろ薄型にしよう、パソコンももう1台、アップルのワイヤレスのやつを置いて、ベッドの上でもゴロゴロしながら、ブログをアップできたらいいな。 もっとたくさん観葉植物を置いて、バルコニーには夕暮れ時にサングリアを飲むためのウッドチェアーを置いて、そうだ、ここ数年していなかった家庭菜園も再開しよう。 それでそれで、窓の外でさわさわと葉のこすれる音を聞きながら、昼間から白ワインを飲みながら、バジルのパスタなんかを作って、彼と一緒に食べたいなあ。 あの頃、ソルトレークで、今は亡きBFと一緒にそうしたようにね。 「これからフィラデルフィアに数日出かけるから、その間は自由に使っていいよ」 という彼に鍵をもらって、彼の家のドアを開けた。 その瞬間、アルマーニの香水が部屋中に漂っていて、まるで彼がそこにいるような気がして、思わず笑顔がこぼれた。 そうだ、彼に新しい香水をプレゼントしようと思っていたんだっけ。 次の週末は、シャネルに行こう。 アリューリュ・オムがいいと思ってたけど、もしかしたら、エゴイストのほうが似合うかな。 ああ、でも、アルマーニとかつけてもらったりしたら、これからの季節、いいよなあ。

ベッドサイドには、これから一生、使い切れないほどの香水のコレクションがある。 平日は、ここ最近は、浮気もせず、同じ香りをつけているけど(フェレです!)、休日には時間帯ごとに香りを変えている。 朝はすっきりジャスミン系のベルサーチ、午後はちょい甘い花の香りのディオール、夕方には南国系のどっぷり甘い花の香りのランコム。 夜になったら、久しぶりに、ココなんかつけちゃおっかな。 ああ、今すぐ会いに来てほしいのに。 たぶんきっと、平日の私より、美味しい香りがするのになあ。

穏やかな日曜日、彼と過ごす未来の想像をしながら、彼のことだけを考えて過ごすのは、なんて楽しいんでしょう。 

No comments: