Tuesday, February 13, 2018

再発

「術後3年半なのでCT検査をしましょう」と主治医H先生(@聖路加国際病院)に言われ、1月29日(月)にCT検査を受けました。2月2日(金)に結果を聞きにいくと、「肺に白い影がいつくか見えるので、さらに検査をしましょう」と言われ、2月7日(水)にPET検査(@聖路加メディローカス)を受けました。そして今日、2月13日(火)、結果を聞きにいくと・・・

肺に2箇所転移が見つかったとのことです。1つは心臓の後ろ、もう1つは乳房全摘出をした側。乳腺外科の主治医および放射線科医の見解では、乳がんの遠隔転移(再発)とのことで、乳がんの特質に合った治療をしていきましょうと言われました。

具体的には、術後すぐに始めて2年間続けて1年半くらい前に終了したリュープリン注射(3ヶ月に1度の注射で、女性ホルモンを抑制=止めます)の再開と、新しい治療として、臀部への注射(月に2回、高額医療費対象。ネットで調べたところ1回約5万円くらい)の開始だそうです。世間で言われている「抗がん剤」の治療はどうやらなさそう。というのも、術後すぐに、オンコタイプDX検査(乳がんの遺伝子を調べて、再発の可能性と治療効果を予測する検査)をした際、ホルモン治療のみの場合と、ホルモン治療+抗がん剤治療の場合とでは、大差がないということが判明したからです。

と冷静にここまで書いていますが、先ほどまでは大変なことになっていました。H先生からの話は冷静に聞くことができたんですが、病院がある築地から銀座へと歩く道すがら、涙がこぼれてくるのを抑えるのに必死でした。今日はとても良い天気で、仕事嫌いな私にとっては待ちに待ったとても幸せな休日で、敷居が高いけど憧れのステキな街・銀座への散歩道だというのに、体の中には色々な感情が渦巻いていて、もうそれを抱えきればいという感じで、涙となって溢れてきたんですね。

真っ先にBFに、LINEで、事実(=主治医から聞いたこと)を伝えました。その後、明日はバレンタインデーですし、BFと出会ってすぐ(約9年前)のバレンタインデーにプレゼントしたブルガリのチョコを購入。(来年はもうプレゼントできないのかなとか思いながら・・・)その後、大手町にある聖路加メディローカスに寄り、保険証の切り替えということで先日は自費で検査をした分を、保険証を入手したので返金してもらいました。そこからT駅まで移動し、電車(京浜東北線)を待ってる時、BFから電話が着ました。BFから電話だと分かった瞬間、さらに涙が出て、それを堪えながらなんとか会話をし、H駅で待ち合わせをすることになりました。

改札で待ってくれていたBFが見えた瞬間、「あぁ、愛おしいなぁ」って思って、また涙が出そうになったけど、私が泣いたらきっと、BFをはものすごく辛くなるだろうなぁって思って、BFの顔もろくに見ないでとりあえず真っ直ぐ前をみて踏ん張って持ちこたえたんだけど、近場のレストランに入って席についてBFの顔をみたらBFの目が真っ赤で、こりゃもうダメだってなって我慢できずにハラハラと泣いてしまいました。

ものすごくリアルな夢を見るタイプなので、これが全部夢であってほしいと思ったり、術後、抗がん剤治療をすればよかったかなとか、禁酒すればよかったかなとか、たくさんの「たられば」が浮かんできました。「劣等生」な患者だったかもしれないけど、2年間も女性ホルモンを止めてキツイ副作用と戦って、去年やっと生理が再開して、嫌な仕事も辞めて、これから楽しい人生が待ってると思った矢先に、転移・再発なんて話を聞かされて、本当にイヤになります。

しわくちゃのおばあちゃんになるまで生きたいし、親孝行だってこれからするつもりだし、BFとはベネチアやサントリーニやその他あちこち行きたいし、若い子とダンスだって踊りたいし、介護施設の管理者になって、現場のスタッフや入居者のみんなが幸せに感じる職場作りをしたいと思うし、お酒だってまだまだ飲みたいし、美味しいお料理もたくさん食べたいし、タトゥーだってもうちょっと入れたいし、これから少しずつ色々なことに挑戦して、彩り多い人生にしようと思っているのに、こんな話を聞かされて、本当にイヤだし、悔しい。

誰にも平等に訪れる「死」だってことは分かっています。あんた今まで好き勝手に生きてきてもう十分色々やったでしょうって思うんだけど、でもやっぱりもう少し長生きしたい。だって、生きるってことは本当に楽しくて幸せで、そう感じるために生まれてきたんだもの。

今後のことはまだちょっと考えられません。もう少し落ち着いたら、治療をするとかしないとか、仕事はこの先どうするとか、生きている間にしたいこととか考えて、日々大切に生きると同時に、「終活」もしなくちゃねと思います。

命は有限なのに、健康な時はそれを無限のように扱って無駄遣いしてしまうものですね。でもその無駄遣いが実は、振り返ると面白いことだったり、記憶に残るようなシーンだったりするのよね。

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