Tuesday, October 22, 2013

Next Stage



金曜日の夜、彼には別の予定が入っていたこと、とっくに承知だった。ただ、その朝になって、「今日はどこに行くの?」というわたしの問いに、表情が硬くなった彼。苦しまぎれに、0.1秒遅れで吐き出した彼の答えが、わたしの表情を硬くした。彼のカラダ全体が、「今、僕は、隠し事をしています」と言っていた。わたしは、湧いてきたさまざまな感情を押し殺そうと、必死に神経を集中した。でも、わたしのカラダ全体から、不機嫌なオーラが湧き出ていたのは、明らかだった。

一日の始まりの朝。新しい朝。それも、一週間の終わりの金曜日の朝。笑顔で、「よい1日を!」と言い合いたいと思っていたのに。そう出来なかったことが悔しくて、悲しかった。「じゃ、もう会いません。さようなら」そんな捨て台詞を吐いて、彼と別れた。

その後、いつものように朝食を買いにコンビニへ。お店に足を踏み入れた瞬間、流れてきたのは、彼と一緒によく聞いた曲、彼がカラオケでよく歌っていた歌。「不機嫌になっちゃってごめんね・・・」そう一言、メッセージを送ろうと思ったけど・・・辞めたわたし。

あれから数日たった今日、なんであの日、あんなに不機嫌になったのかを考えた。

付き合い始めた当初、彼とよく議論したことを思い出す。「全て話したほうがいい」という彼に、「全て話さないほうがいい」というわたし。それは平行線で、決して交わることはなかったけれど、結局、彼が折れてくれて、それは今に至るまで続いている。

あの頃のわたしたちは、基礎工事のまっただ中だった。 セメントも固まってないし、そんな時に、外部からの負荷がかかる(=全てを明らかにする)と、基礎がそれに耐え切れないような気がしてた。だから、「全てを話さないほうがいい」とわたしは思ったんだ。 ただ、あれから数年がたち、基礎がしっかりと固まり、土台の上にはめったなことでは倒れない大きなビルが建った。台風がきたって、大地震がきたって、相当な負荷がかからない限り、倒れない関係。そう感じている。

人は変わる。細胞だって、日々生まれ変わってるんだ。 人と人との関係だって、変わっていく、それはよくもわるくも。わたしと彼の関係は、おかげさまで、ありがたいことに、よい方へと変わってきたと、思う。そして今のわたしは、昔、彼が言っていた、「全て話したほうがいい」という考え方のほうに、少しシフトしてきてるんだと思う。

それなのに、まだセメントがゆるい状態の、危うい関係にいるような、そんなやりとりをしてしまったということに、「まだそこ?」っていう、そういう対応を彼にさせてしまった自分に対して、腹がたったんだと思う、きっと。もっと、こいっ! どーんとこいっ! そう思ったんだと思う。

もちろん、親しき中にも礼儀ありで、アホな20代のカップルみたいに、何でもかんでも言えばいいってもんじゃないけどね。 でも、あの頃と今の、わたしたちの関係は、明らかに違うのだから、あの頃タブーだった数ある話題の中のいくつかは、今はもう受け止められると思うし、そして、聞きたいと思っているんだと思う・・・と分析するけど、どうだろうか。


♪どれくらいの値打ちがあるだろう?
僕が今生きているこの世界に
すべてが無意味だって思える
ちょっと疲れてんのかなぁ
 
手に入れたものと引き換えにして
切り捨てたいくつもの輝き
いちいち憂いていれるほど
平和な世の中じゃないし 

一体どんな理想を描いたらいい?
どんな希望を抱き進んだらいい?
答えようもないその問いかけは
日常に葬られてく 

君がいたらなんていうかなぁ
「暗い」と茶化して笑うのかなぁ
その柔らかな笑顔に触れて
僕の憂鬱が吹き飛んだらいいのに 

決して捕まえることの出来ない
花火のような光だとしたって
もう一回 もう一回
もう一回 もう一回
僕はこの手を伸ばしたい 誰も皆 
悲しみを抱いてる
だけど素敵な明日を願っている
臆病風に吹かれて 波風がたった世界を
どれだけ愛することができるだろう? 

考えすぎで言葉に詰まる
自分の不器用さが嫌い
でも妙に器用に立ち振舞う自分は
それ以上に嫌い
笑っていても 泣いて過ごしても
平等に時は流れる
未来が僕らを呼んでる
その声は今 君にも聞こえていますか? 

さよならが迎えに来ることを
最初からわかっていたとしたって
もう一回 もう一回
もう一回 もう一回
何度でも君に逢いたい
めぐり逢えたことでこんなに
世界が美しく見えるなんて
想像さえもしていない 
単純だって笑うかい?
君に心からありがとうを言うよ 

滞らないように 揺れて流れて
透き通ってく水のような 心であれたら
 
逢いたくなったときの分まで
寂しくなったときの分まで
もう一回 もう一回
もう一回 もう一回
君を強く焼き付けたい
誰も皆 問題を抱えている
だけど素敵な明日を願っている

臆病風に吹かれて 
波風がたった世界を
どれだけ愛することができるだろう?
もう一回 もう一回
もう一回 もう一回...♪

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