Tuesday, May 05, 2009

Like A Cat In Heat



わたしは上野から、特別快速でわずか45分しかかからないところに行くだけなのに、乗車料金とほとんど同じ料金を支払いグリーン車に乗った。

いつもはガラガラのグリーン車が、今日は混んでいる。 わたしの前後左右は、赤ちゃん連れの若い夫婦たちが陣取ってる。

わたしは、目を閉じる。 そうすれば、そんな光景を見なくてすむから。 わたしは、iPodの音量を上げる。 そうすれば、家族連れが発する雑音を聞かなくてすむから。

昨夜、Electronicsばかりが並ぶプレイリストに、洋楽ポップスを5枚を追加したばかりだった。 マドンナの次に、カイリーミノーグが流れてくる。 

怖いもの見たさで、目をあけてみる。 右前に座っているのは、若夫婦と1歳くらいの女の子だ。 女の子は、オレンジ色の花の形をした髪飾りをつけている。 アイボリーのコットンのチュニックの下に、黒のハーフパンツをはいている。 

そういえば、今日のわたしは、アイボリーのトップに黒のカットジーンズをはいていて、女の子と色がかぶってしまっていることに気づく。 条件反射で、全く非のない女の子に対して、舌打ちをしてしまった。 女の子は、サングラス下のわたしの視線に気づいたのか、母親の膝に乗り、こちらを見て笑った。  

携帯電話の時計をみると10時半。 わたしは視線を窓の外を流れていく景色に移す。 

わたしの頭の中には、周囲の家族たちが聞いたら、思わず悲鳴をあげてしまうような、いやらしい妄想が渦巻いていた。 どこにも出て行かない欲望が、カラダの中を駆け回っていて、もうどうしたらいいのか分からなくて、内臓を切り裂いてもらいたいと思ってしまうくらいに、ただただ、したくてしたくて、たまらなくて、彼に、もし、クビの後ろを撫でてもらったら、と想像するだけで、気絶してしまいそうなくらいに、発情していた。

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