Saturday, March 08, 2008

Positive Energy

国会議員、外交官、大学教授、民間企業役員などが200名ほど集まったセプション。 その受付(招待状とIDの確認)が終わり、同僚と待ち合わせしているバーへ急ぐ。 新橋に着き、銀座線を降り、JRに乗り換えるまでの数分間、私はかなり至近距離で3人のホームレスとすれ違った。  

まるで光と影、いや違う、コインの表と裏。 誰もが社会の上層部に昇りつめたり、下層部に転げ落ちたりする可能性を持っている。 ほとんどの人々はそのどちらでもない中間に属している。 いや違う、属しているというようなハッキリとした境界線なく、ぼんやりと漂っている、という感じだ。 

境界線を越えること、それはラッキーかアンラッキーかというようなことでも、どれだけお金をもっているかということでも、あちこちの宗教で唱えている戒律とやらをしっかり守ったかどうかということでもないような気がする。 もっと大きくて、大きすぎて見えないもの。 それは宇宙の果てにも私たちの中にあって、常にエネルギーを発していて、それは全てひとつにつながっている。 そのエネルギーを有効に使うかどうか、それによって浮いたり沈んだりするような、そんな気がする。  

JRの窓の外、遠くに見えるビル群の灯りは緑。 残像を残しながら右から左へと流れていく。 昔マンハッタンを南下しているときにキャブの中から見た景色に似ていた。 品川駅で下車、大きな交差点で信号が青に変わった瞬間、前方からそして両脇から大きな人の波がわっと押し寄せてきた。 流されないように、飲み込まれないように、エネルギーを一点に集中し、進んでいく。 

視点の先には同僚の待つバーがある。 明かりが店外に漏れ、真っ暗な周囲を温かく照らしている。 ガラスのドアごしに同僚の大きな背中が見える。 「もうすぐいいエネルギー交換ができる」 と逸る心を静めるため、大きく一息つき、勢い良くドアをあけると、まだ声もかけてないのに同僚が振り返り、大きな笑顔で私を迎えた。   

No comments: