Sunday, March 02, 2008

Love Me, Love Me Not...

隣のテーブルには20代のカップルが仲良さそうにメニューを覗き込んでいる。 お互いの好き嫌いを確認しあうほどまだ二人は出会って間もない。 悩みに悩んだ末やっとのことで2皿を選び、彼はアイスウーロン茶、彼女はマンゴージュースを注文した。 終始会話と笑顔が絶えることがないニ人を見ていたら、なんだか急に悲しくなってきた。 若いってそういうこと。 同年代ってそういうこと。 並んで歩くことがとても自然で、好きな人との未来に希望を持つことができる、そんな二人がとても羨ましかった。

彼らのテーブルの横で私は、同年代の男と餃子を食べながらビールを飲んでいた。 そしてまるでBGMのように彼らの会話を聞きながら、私はのことを考えていた。 私とが並んで餃子を食べながらビールを飲んでいたら、私たちはどんな風に他人の目に映るんだろう? そんなことを考えていたらまたさらに悲しくなってきた。

「おいしいか?」 と聞く声で我に返ると、私の横には同年代の男がいた。 同年代の男が私を見つめる瞳に偽りはなく、それがかえって息苦しく感じた。 私をまっすぐ見つめて、出会えて良かったと笑う。 私はそうねという表情で口元をほんの少し上げて笑い返す。 同年代の男と歩いてゆくことが現実的なチョイスだと強く言い聞かせようとする私と、を好きな想いをあきらめたくないと叫んでいる私が、戦っている。

「俺のこと好きか?」 私は言葉に詰まってしまい返答することが出来ず、その代わりに力なく笑ってしまった。 同年代の男に不信感を抱かせてしまったかもしれない と思ったら冷たい汗が脇の下に滲むのを感じた。 「に聞かれたときは0.01秒後に好きと答えたのに・・・」 

そうこうしている間にも、次から次へと浮かんでくるのはとの思い出のシーン。 私はのことがとても好きなんだなと思った次の瞬間、と別れる日がきたらどうしようと不安になってしまった。 若いカップルに視線を移すと不安はさらに大きくなり、それからはもう嫌なことばかりが浮かんできて、負のスパイラルから抜け出せなくなってしまった。 

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