Wednesday, December 05, 2007

二週間遅れの返信
~待ち人はいつも水曜日に現る~

好きで、好きで、どうしようもなく好きなボーイフレンドに、『ありがとう、ごめんなさい、さよなら』を書いた長い長いメールを、二週間前に送信した。あれから毎日返事を待っていたけど、翌日も、翌々日も、翌々翌日も音沙汰なくて、そのうちに週末が来て、そしてまた1週間が始まり、そしてまた週末が来て、返信を待ってることを忘れかけた頃、メールを送ってからちょうど二週間たった今日、私の書いたメールと同じくらい長い長いメールが彼から届いた。

あの日、私からの、『ありがとう、ごめんなさい、さよなら』メールは、書いては止まり、読んでは書き直し、書き上げたと思ったら全消去して再スタート、というライティング・スタイルの私にしては珍しく、驚くくらいに、一気に書き上げた。 それはまるで何かから急かされるように、または何かに導かれるように。それは、1年半ため込んでいた想いが、ごぼごぼと吐き出されうようなものではなくて、1年半かけて溜まったそれらの想いが、実はきちんと消化され、無意識のうちに(?)系統的にしまい込まれ、それが吐き出うな乱暴なものではなく、ひとつひとつの想いをきちんと丁寧に並べていく作業のようだった。だから、恐ろしいくらい速く書き上げられたのだと思うし、送信ボタンを押す直前の、エゴに後ろ髪を引かれながらの一瞬の躊躇はあったものの、その瞬間はあっという間に終わったような気がする。

彼からの、二週間遅れの返信は、今朝5時半に、目覚めと同時に、一気に読み上げた。私の心身の健康を気遣い、返信がこうも遅れたことを謝り、1年半の長いようで短い時間を振り返り、私の幸せを祈っている、その文章の一行一行に、彼の優しさが滲んでいて、「あぁ、これは昨夜読んだらどれだけセンチメンタルな気分になったことだろう」と思いながら、私が朝読めるようにと、送信ボタンを押す瞬間を私が寝ている時間帯にしてくれた、その彼の優しさに心から感謝した。そして、いつも待ち合わせしていた、2人のデートの日=水曜日に、待ちに待った返信を届けてくれた彼の粋な計らいに、思わず笑ってしまった。

きっとホントは、私が彼を手放す決心より、彼が私を手放す決心のほうが早かった。それなのに、傷つきやすい私の心を思いやり、私が決断するまで待っていてくれたんだと思う。そういう形で終わらせることは、付き合いはじめてすぐに、私たちの間での暗黙の了解だったように思うし、それは何度も冗談まじりに言い合っていたことだったし。いつも、この1年半ずっと、その締めくくりの最後の瞬間まで、そういう小さな約束を忘れず、細やかな気遣いをしてくれる彼には、ホントに頭がさがるし、彼への感謝の気持ちは、私の並べる陳腐な言葉では、恥ずかしながら、表しきれない。

やっぱり好きで、好きで、大好きな彼。でもこれでようやくclosure、やっと後ろを振り返ることなく、前を向いて歩いていける。(いやいや、美しい思い出ばかりだから、懐かしい写真を眺めるように、きっと何度も思い出すとは思うけどね 苦笑)。

『ありがとう、ごめんなさい、そしてさよなら』
愛してる、あの頃も、今この瞬間も、そしてこれから先の年月もずっと。
(これじゃ、マルグリット・デュラスじゃなくて、そのチャイニーズの愛人みたいね)

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