Monday, September 11, 2006

9/11



その日は残業だった。
いつもどおり、部屋に入った瞬間、テレビをつけた。

CNNが信じられない映像を流している。
2年前まで私が住んでいた街NYCの象徴ともいえる建物、
WTCから煙が出ている。
何が起きたか分からずに、興奮するレポーターの声に聞き入る。
旅客機が突っ込んだ、としきりに伝えている。

急いでNYCに住む友人たちに電話する。
まずはWTCから1ブロック先のコンドに住むクリスティーンに。
留守録が流れる。
胸騒ぎがする。
もう一度電話する。
Line is busy...
もう一度電話する。
今度は繋がらなくなった。
SOHOに住む指圧師に。
Line is busy...
胸騒ぎはとまらない。
1st アヴェニューに住む写真家の友人に。
Line is busy...
Oh, come on!
Please pick up the phone!!

そうこうしているうちに、もう1機がタワーに直撃した。
あぁ、どうなっているの?
何がどうなってしまったの?

なすすべもなく、CNNを見続ける。
そして数十分後、タワーが次々と倒壊した。
やめて、やめて・・・。
お願いだから、やめて・・・。
やめて、やめて・・・。
涙が止まらない。

それがテロリストによるものだと分かった瞬間、
今まで感じたことのないくらい激しい怒りが湧き上がってきた。
許せない。
目には目を、だ。
仕返ししてやる。

WTC勤務の、私がお世話になったお客様たち。
彼らを一瞬にして殺すだなんて!
NYCに住む、私の大好きな友人たち。
彼らを心身ともに痛めつけるなんて!
思い出がいっぱい詰まった、私の愛しい街。
それを粉々にするなんて!
私の思い出まで奪ってしまうだなんて!




あれから5年。
あのときの想いは消えない。
映像を見るたび、話を聞くたび、
WTCが崩れていく様がVividに蘇る。

今この瞬間にも、大義のない戦いのため、
たくさんの命が失われていく。
彼らの家族、友人の中に、
5年前に私が抱いたよりずっと強い怒りが
植えつけられていく。
許せない。
目には目を。
仕返ししてやる。

いつまで続くのだろう、この負のスパイラルは。
いくつの命が失われたら、このストーリーはエンディングを迎えるのだろう。
世界を動かす要人たちは、いつになれば気づくのだろう?
彼らの愛するものたちの命と引き換えに??



WE HONOR AND REMEMBER THOSE WHO ARE NO LONGER WITH US
AND CHERISH THOSE WHO ARE.

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