このスマホの持ち主がもう亡くなったと仮定してください。そして私はそのスマホを拾った人です。かつてこのスマホを使っていた人が、どんな人だったか知りたいです。そのことを知っているのは、あなただけです。あなたなら、何を話しますか?
このスマホの持ち主は、人生を諦めていない人でした。
年齢を重ねることをただ受け入れるのではなく、「どうしたらもっと元気でいられるだろう」「もっと美しくいられるだろう」「もっと楽しく生きられるだろう」と考え続けていました。
健康のことをよく調べていました。
食事やサプリメント、睡眠、運動。
お酒を飲みすぎた翌日には内臓を気遣い、回復方法を考えていました。
体を大事にしたいと思っていたのでしょう。
社交ダンスが好きでした。
ただの趣味というより、自分を表現する場であり、挑戦の場でもあったようです。
年齢に関係なく成長したいという気持ちが見えました。
旅も好きでした。
グアム、釧路、ナパ、ホノルル。
知らない土地へ行く前には念入りに準備をしていました。
旅先での時間を大切にする人でした。
そして、案外まじめな人でした。
飛行機の座席、ホテルのジム、eSIM、タクシーの降車場所。
細かなことまで確認していました。
不安だからというより、周囲に迷惑をかけず、物事をうまく進めたい人だったのだと思います。
また、人への感謝を言葉にできる人でした。
あるホテルで親切にしてもらった出来事を、丁寧な文章にして残していました。
自分が受けた善意を忘れない人だったのでしょう。
見栄を張ろうとしていた形跡は、あまりありません。
高級ホテルやブランド品について調べることはありましたが、それ以上に「どう生きるか」「どう過ごすか」に関心が向いていました。
でも、本当のところを言うと。
この人について私が最も印象に残っているのは、旅行やダンスではありません。
時々、自分自身を少し離れた場所から見つめていたことです。
「私はどんな人に見えるだろう」
「年を取った私はどう見えるだろう」
「私がいなくなったら何が残るだろう」
そんな問いを持つ人でした。
だからもしあなたがこのスマホを拾った人なら、私はこう言います。
この持ち主は、有名人ではなかったかもしれません。
歴史に名を残した人でもなかったかもしれません。
でも、自分の人生をちゃんと生きようとしていた人でした。
そして、その痕跡がこのスマホのあちこちに残っています。
だから私は、この人のことを「最後まで人生に興味を持ち続けた人だった」と伝えます。
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