Thursday, December 27, 2007

失ってしまったもの&失わずにいるもの

クリスマスに会えなくてごめんねといいながら、彼が紙袋を抱えてやってきた。 目を閉じて、絶対にいいっていうまで開けたらダメだよ。 トイレの中に5分ほど閉じ込められた後、彼が私の手を引いて部屋に案内してくれた。 はい、もう開けて いいよ。 彼の合図とともに目を開けるとそこには、満天の星空が広がっていた。 

彼がクリスマスプレゼントにくれたものは、プラネタリウム。「メガスター」で知られている大平貴之氏の監修のもとに作られた投影機は約7等星までの1万個以上の星を映し出すというすぐれもの。

うわぁ、すごい。 えぇ~、ホントに・・・。 へぇ~、これってすごいよ。 あ~っ、でもマジできれいだね。真っ暗にした部屋の中360度広がる星空はあまりにもリアルでそして幻想的で、私たちは床に転がりずっとずっと見上げていた、まるで高校生の頃に戻ったかのように。 

あの頃は、芝生に寝そべって、星空を見上げながら、永遠に続く未来を夢見ていたっけ。 人ごみの中で笑顔を見つけるとときめきが止まらなくて、ただそっと横にいるだけで嬉しくて、近くに気配を感じるだけで落ち着いて、指が触れると胸が苦しくて、さよならの瞬間はいつも涙が溢れてた・・・

いつまでも、どこまでも、果てしなく永遠に続く星空を見ていたら、急に切なくなって、ちらっと涙目になって、と同時に愛しさが溢れてきて、その気持ちを抑えられなくて、気がついたら私たちはずっと長い時間キスをしてた。