Sunday, July 02, 2017

Secrets

「読みが甘いです」
先生にそう言われてとても恥ずかしくなった。

先生が左手をあげて、「さぁ、入っていらっしゃい」と私を招き入れてくれた瞬間、早くその手に触れたくて、イノシシのように突進してしまった。私のぶよぶよのおなかが、先生の鉄板みたいに硬いおなかに、どーんとぶつかってしまった。

「競争じゃないんですから。誰か他の人がやってきて、横取りすることもないですし。距離を考えて、ゆっくり入ってきてください。」

そんなことは重々承知。でも何故か分からないけど、先生の前では、格好悪いことばかり。大人なんだからと、いい女を演じようとしても、いつも失敗してしまう。

先生は先生で、私は生徒だから、ダンスに関して先生はなんでもお見通しなんだろうな。例えば、私が「練習がんばります!」といいつつ、さぼってることも、バレてるんだろうな。

でも、先生のFacebookのプロフィールで真っ先に未婚・既婚を確認したことや、他の生徒さんと踊ってる先生の背中をいつも盗み見てることや、先日、控え室のドアが少しあいていた時、白いシャツから黒いシャツに着替える先生のハダカに見入ってしまったことや、先生のブログをまるでストーカーのように毎日チェックしてることや、昨日のレッスンで、先生のパートナーさんの写真を見た時、むちゃくちゃ美人じゃなくてなんかホッとしたことや、往復3時間もかけて先生のレッスンを受けに行くのは、先生の説明が理論的で分かりやすいからだけじゃなくて、先生と踊るのがキモチいいからだけじゃなくて、初めて先生のダンスを見た時に、先生の美しい背中に一目惚れしてしまったからなんだってことなんかは、バレないといいな。

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