Sunday, March 31, 2013

A Trip Down Memory Lane


今日は、母、妹と一緒に、弟のアパート@稲田堤を掃除しにいってきました。

今年39歳になる「おっさん」の部屋をなんで、今年71歳の母と、42歳の妹と、44歳のわたしが片付けにいかなくてはならないのかという疑問を抱きつつ、茨城から車でやってきた母&妹と、京王稲田堤駅で待ち合わせをしました。

わたしが到着したときにはすでに、片付けの8割が終わっていて、わたしの役目は、妹が分解して持参したパイプハンガーを組み立てることと、カーテンレールにかけてあったスーツたち、Yシャツ、ネクタイを掛けることと、妹がコインランドリーで洗濯・乾燥した弟の洋服たちを、妹が茨城で購入・持参した収納用のクリアーケースにしまうことでした。

母が掃除機をかけ床を雑巾がけし、妹が空き缶やら燃えるゴミやらをまとめて茨城に持ち帰るという・・・なんでこんなことまでするのかしら?と思いつつ、ま、やりましたよ(苦笑)

片付けが終わった後、近所のバーミアンで昼食。妹とはちょくちょく会うのですが、母とは久しぶり(お正月ぶり)の再会でした。3人でたくさん食べて、話して、笑って、よい時間を過ごしましたよ。

実は、わたしたち、38年前まで、稲田堤に、JRと京王線の中間あたりにある菅2丁目の木造アパートで、暮らしていました。当時と比べ、道路はほとんど変わっていませんでしたが、その両脇にある建物はほとんど全て変わっていました。みきちゃん(わたしの保育園の時の同級生)の家のレストランは、チェーンの牛丼屋に、お向かいにあったおもちゃ屋さん「ピノキオ」は、不二家ケーキ屋さんに変わっていました。農協は同じ場所にありましたが、いつもガムをもらっていた竹森商店さんはなくなり、そこにはカレー屋さんがありました。

竹森商店は消えていましたが、竹森さんのおばちゃん(今はおばあちゃん)は、その一角でタバコ屋さんをやっていました。わたしは5年くらい前に一度、竹森さんにご挨拶したのですが、母は38年ぶりに、竹森さんと再会して、とても興奮していましたよ。おばちゃんは老齢のため、耳も遠くなって、ちょっと記憶も定かではなくなっていましたが。

その後、わたしたちが住んでいたアパートの跡地へ。今は、鉄筋コンクリートのマンションが建っていました。でも、目の前に流れるドブが目印です。そのマンションの2階に、木造アパートの時にお世話になって高田さんが住んでいるので、「いらっしゃらないかも・・・」と思いつつ、突然で申し訳ないと思いつつ、ご挨拶にいきました。

チャイムを鳴らすと、高田さんのおばちゃん(今はおばあちゃん)が出てきて、母が、「40年くらいまえ、安楽荘の1階に住んでいた谷口です。高田さんのおじちゃんに、綾子が可愛がってもらって・・・」と説明すると、高田さんのおばちゃんは、「あ!」と言った後、点と点が結びついたように、急に顔がぱっと明るくなって、「あの谷口さん?」と笑顔になりました。

高田さんのおじちゃんは、5年前に亡くなったそうです。以来、おばちゃんはひとりで生活してるそうです。約5年前わたしが訪問したとき、おばちゃんは不在で、竹森さんのおばちゃんに「高田さんは?」と聞いたら、「おじさんが入院していて、おばさんは毎日面会に行ってる」と言っていました。今思えば、なんであの時、病院を聞いて面会にいかなかったのだろう。それがとても悔やまれます。

「上がっていって・・・」というおばちゃんに、「いえ、今日は・・・また来ますから」と言って、わたしたちは帰ることにしたんですけど、マンションの下まで降り、見上げると、おばちゃんがドアのところで名残惜しそうに、何度も何度もお辞儀をしていて、「お茶でもいただいたほうがよかったのかしらね・・・」とちょっと後悔。母とは、「近日中にまたきましょう。おじちゃんにお線香をあげさせてもらいましょう」と約束しました。次は、お仏壇にお供えする果物でも持って、ご挨拶に行きましょう。

その後、わたしが通っていた保育園へ。木造だった建物は鉄筋コンクリートの立派な建物になっていましたが、敷地は同じ大きさで、入り口にはわたしが毎日登っていた木も、同じ場所にありましたよ。4歳から6歳まで、毎日、あの木に登って、母が迎えにくるのを待っていたんだっけ。そして母が見えると、建物の中に入ってオルガンをひいたり、ぬいぐるみと遊んだりして、「待ってなんかいなかったよ!」っていうアピールをしたんだっけ。

母は、ずっと、保育園を眺めていました。当時、母は30歳前だったと思います。川崎にあった東芝でフルタイムで働きながら、わたしたちを育ててくれました。今日、竹森さんに会い、高田さんに会い、保育園に立ち寄り、あれから約40年がたちますが、あの頃にタイムトリップしていたんじゃないかな。

弟の頼りなさには呆れちゃいますが、こういう機会を、与えてくれたこと、ある意味、感謝です。

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