大切なお人形
私たちだけの遊びがある。 あなたは私の大切なお人形。
待ち合わせの駅前にあなたを見つけた瞬間、 今までの小走りから猛ダッシュになる私。 だって、あなたは、私の大切なお人形なんだもの。 他の女の子に触られたり、さらわれたりしたらイヤだもの。
「お人形発見!」って、私があなたをギューっと抱きしめると、あなたはお決まりのように「怖いよー」っていう顔をする。 その顔を見るたび、胸がキュンってなる私。
バスソルトを入れたお風呂に、あなたをジャプンって入れる。 キランキランした瞳の可愛いお人形がお湯につかってる、その光景に萌える私。 その横で、洗顔フォームを顔全体に伸ばして、真っ白な顔でニヤンって笑いながら、「八つ墓村みたいでしょ」って言うとあなたは、「怖い、怖い」っていいながら、本気で怯えてるから、私はつい、ププって笑っちゃう。
私の好きな遊びは、時にとても子供っぽくて、バカバカしいことかもしれないけど、それを一緒に楽しんでくれるあなたみたいな人は、広い世の中あっちこっちくまなく探しても、きっといないから、だから、どうかお願い、キレイなお姉さんに触られたり、さらわれたりしないでね。 いつまでも私だけの可愛いお人形でいてね。
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