Tuesday, November 04, 2008

わたしの左がわ

同僚たちとの飲み会でのこと。 

個室にとおされ、大きなテーブルを目の前に、私たちはしばし、席順に悩んだ。 

アヤコ、真ん中にいきなよ、お誕生日席、スキでしょう、スポットライトも当たってるよ。 みんながそうやって、私をテーブルの中央に座らせようとする。 

イヤ、イヤ、私はここがいいの。 私はこの、一番端の席に座りたいの。 だって、心理学的に言うとね、誰かが私の左がわに座ると、私はその人にコントロールされやすくなっちゃうの。 

誰もそんな私の言い訳を聞いてくれようとしないし、今まさに、私の両側に男の人たちが座ろうとしてる。 

イヤ、イヤ、だって、左がわに誰かが座ると、タマシイが抜かれるって、おばあちゃんが言ってたんだもん、と苦し紛れなウソを言いながら、私は泣きそうになる。

ホントは違うの。 わたしの左がわは、大好きな彼が座る場所なの。 お箸を持つ手がぶつからないように、私が右がわ、彼が左がわ。 そういう風に決まってるの。

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