今日は退院記念日です。
入院・手術は2014年のゴールデンウィークだったから、今年は10周年です。
2018年に再発・転移を知ったときはもうお先真っ暗だったけど、治療を続けて今になってみれば、「え? 私、もう死なないんじゃないの?」て思います。これまでずっと「私、がんなの。転移してるの」って聞かされた方々にとっては、「え?いつ死ぬの?死ぬ死ぬ詐欺でしょ?」って思ってるかもしれません(笑)
なのでもう言わないようにします。がんなのって。転移してるって。
5月2日の診察の際、オンコロジーの主治医にも満を持して言いました。「もう閉経してる年齢だから、リュープリン注射やめます!」って。先生は、前例ないし、子宮は休止してるだけだから、動き出して女性ホルモン出てきちゃうかもしれないし、そうなったら今、処方してるレトロゾールは全く効かなくなるって言って渋っていましたけど。3ヶ月ごとの血液検査で女性ホルモンの値を調べればいいじゃんね。結局そういうことになりました。
これまで先生は、趣味のダンスの話を色々聞いてきたりしてむちゃくちゃ盛り上がったのに、今回は趣味のダンスの話も聞いてくれなかった・・・お気に入りの患者ランキングNo1だったのに・・・
死を意識すると、価値観とかガラッと変わります。いや、2014年と2018年にはガラッと変わった。でもそれが、こんなふうに、健康を維持できちゃって数年たつと、また時間の無駄遣いを始めるのですよ。このゴールデンウィークなんか、仕事ばかりで、仕事も大事だけど、やっぱりそれは違うよなって、そういうことを思い出しました。特にこの年齢(55歳!)になると、もうこの先、健康寿命はそんなに長くないわけですからね。
右胸を失った10年前のゴールデンウィーク、ホルモン治療が辛くて消えてしまいたいと思ったあのころ、肺への転移がわかった2018年の冬、泣きながら銀座まで歩いた日、目を真っ赤にした彼と待ち合わせした浜松町駅の改札・・・
あの瞬間瞬間を忘れてはいけないと思いました。今のこの平安な日々を当たり前と思ってはいけないと思いました。
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