今朝は、Agri-Station Festivalのイベント4『日本とアジアの食料未来予想図 ~FOOD2040を基に身近な食の明日を考える~』@政策研究大学院大学(想海楼ホール)へ行ってきましたよ。
下記の農・食の専門家の方々によるパネルディスカッションと、彼らを囲んでのランチョン・ディスカッションの、2部構成。(わたしは前半だけの参加でした)
- 本間 正義氏(東京大学教授)
- 唐木 英明氏(倉敷芸術科学大学学長、日本学術会議前副理事長)
- 安部 修仁氏(日本フードサービス協会会長(吉野家会長))
- 福田 久雄氏(アメリカ大使館農務部 主席政策顧問)
参加者は、日本の農業の未来に興味を持っている人たち(わたしを含む)で、特に、農業に携わる20代・30代の方々が多かったです。
パネラーの方々からは、「日本の農業には可能性がたくさんある」という希望的なメッセージと、その実現のための妨げになっているものか何か、その解決のためにはどうしたらいいのか、農業を成長産業にするためにこれからどうすればいいのか等、現状認識、現実的な問いかけ、突破口の提案がありました。
個人的な感想としては、若い生産者たちが、「このままでいいんだ」と思っているわけではなくて、「今のままではダメだ」という危機感を持っているということ(だからこそ、こういう機会に足を運ぶのでしょうからね)、今回のパネラーたちの、次世代に伝えたい「食」に対する想い、今なお「現役」として、政府、業界に強く働きかけている姿を目の当たりにして、日本の農業の未来はぜったいに明るい!と思いましたよ。
これからの日本の農業を考える上で、国内的には、生産者たちの意識改革(i.e. 政府に保護されていることに対する甘えからの脱却)だけではなく、消費者のわたしたちの意識改革(i.e. 食の安全に対する偏見をなくす、商品の見た目の美しさへの過剰なこだわりをなくす等)が必要だと思いました。
海外進出のための柱は、(1)メイド・イン・ジャパンというブランド商品を売ることと、(2)高い技術・ノウハウを売ること。この二本立てで、日本の農業(それ以外の産業も!)の将来は無限大に可能性が広がっていくと思いました。
かつて、東南アジア諸国に関わる仕事をしていたとき感じたことは、日本は、「(都合の)よいおじさん」だということ。諸外国は、ギブ・アンド・テイクで、しっかりと見返りを要求しているにも関わらず、日本は、ギブだけなんですよね。これは日本の美徳で、これからも大切にしなくちゃいけないことなんですけど、国内では通用しますが、残念ながら諸外国は日本の美徳を持っていませんから、通用しないのですよね。これからの日本は、そこをしっかりと認識して、諸外国との対応の際には、国内の対応とは違う対応をしなくちゃいけないじゃないかと思います。
さて、下記はイベント中にとったメモです。(雑ですみません。iPhoneのメモ帳でダラダラ書きました。覚書です 苦笑)
日本の食糧自給率
現在:39% =食糧輸入増加+食糧生産減少 (輸入があがると、自給率がさがる)
食の安全
70年前:食中毒で亡くなる人、年間 1000人以上
現在:年間10人程度
外食産業
30年前〜現在
保存性に対する技術進歩
企業のチェーン化
目的に応じて利用する時代
お客様の期待
チェーン=いつもと同じ味
個人店=サプライズ
SWOT
Strength 強み
Weakness 弱点
Opportunity 機会
Threat 阻害要因
日本農業のSWOT?
S 技術
W 米への偏り(政府主導)、マーケットを見ない経済政策
S 高い安全性
W 安全性に対する誤解(遺伝子組換え、残留農薬、添加物など) ← 導入初期に被害がでたが、今はないのにも関わらず
S 高い品質、強い探究心
W 政府による保護が長く続くことにより受動
S 豊富な資源(水)
O 20億人増える 2040年
外食産業
ロングライフ(コア商品)
季節もの
地域もの
農業の未来
世界:飢餓は解決しないだろう
日本:成長産業へ ← 十分可能
阻害要因=
農業者のマインド
解決策=
農業の解放(縛りをつくならい、誰でもが介入できる農業へ)
海外進出促進(ブランド牛、ノウハウ)
体質強化のためにTPP参加は必要
アメリカ農業=チェーン
日本農業=個人店(オンリーワン)
科学技術が爆発的に進化する機会
過去:戦争
現在:世界人口増加+環境破壊
期限切れ食品
安く売る? ← 価格+イメージ維持のため難しい
質疑応答
ヨーロッパ自給率 120%?
フランスが100%を超えているが、他の国は60〜80%
国内保護(政府が高い価格で生産者から買い、消費者へ売る)← 失敗の歴史
フードロス対策
規格外品(三割)破棄を再利用(健康食品など ← 市場価格維持のため、難しい
家畜の糞尿処理
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