六本木の夜昨夜19時、わたしとかれは、チャイニーズレストランで、
餃子、小籠包、チャーシュー、揚げたこやきをつつきながら、
生ビールを飲んでいた。
20時、徒歩3分のところにあるベルギービール店で、
ビールを1杯ずつ飲んだ後、新車の個人タクシーに乗り込み、
六本木交差点近くにあるクラブへ向かった。
クラブに到着後、かれはビールを、わたしはモエをグラスでオーダー。
3秒で飲み干してしまったわたしに、
「同じものでいい?」ってかれ。
「(1杯が)高いからダメ?」って聞くわたしにかれは、
「ぜんぜんいいよ」って笑った。
飲んで踊って、ふたりでアフロのカツラをかぶって大笑いして。
最初に時計を見たときは、21時半だったのに、
次に時計を見たら、23時ちかくになっていて、
あっという間に数時間が過ぎたことに驚く。
アルコールもその他のドラッグも、
時間の感覚を奪う。
加速度をつけて、1時間が20分みたいに、
30分が5分みたいに、
あっという間に、数時間が過ぎる。
23時半くらいになったころ、わたしとかれは、
「明日も早いからね」としぶしぶ店を出て、
タクシーに乗り込んだ。
六本木通りに出たらすぐ、麻布警察署で、
その前の人だかりに驚愕!
「なんかあったのかな」
わたしがつぶやくとかれがiPhoneでニュースをチェック。
「押尾学、逮捕。 だぶんこれだな」
「ふーん」
わたしとかれは、ふたりには全然関係のない、
どうでもいいことの数々のひとつみたいな感じで、
そのニュースを意識の中から削除。
こばらが空いてるわたしたちには、
もっと重大な議論があった!
近所のコンビニで、焼きそばを買うか、
それともサッパリ系のおにぎりを買うか、
それともうどんとかそばとか・・・。
何を買おうかっていう話で盛り上がりながら、
目黒通りを走った。
結局、焼きそばは却下!
おにぎりと、しじみ汁と、サンドイッチを食べながら、
お茶をゴクゴク飲んだ。
そして、こばらが満たされた後、
「わたしとかれがギャインギャイン踊っていたころ、
同じ街で、ODで死んだ人がいるんだ」
そうしみじみ思った。
えーと・・・
お酒とかエックスとかセックスとか、合法、非合法に関わらず、
すべての中毒しちゃうドラッグは、自分のキャパとか超えたら、
痛い目にあうじゃん。
そういうの、普通は、経験済みの先輩たちが教えてくれるものじゃない?
そしていつか自分たちだけでトライってことになったら、
少しずつ、少しずつ、いけるかな、大丈夫かなって、ビビリながら、
自分のキャパに挑戦してくもんじゃないの??
そうだと思うし、そうであってほしいんだけど、
今どきの人たちは違うのかな。
っていうか、遅まきながらデビューしちゃう人って、
自分を制御できないから、いろんな人に迷惑かけちゃう。
そういうの、やめてほしいんだけど。
ちゃんと、やる前に、考えなよね。