Tuesday, October 17, 2006

会いたくて、でも会えなくて・・・

「スポーツが出来て優しくて格好いい兄貴」というイメージのNさんから、素敵なプレゼント!Blue Jay Way の3周年記念ライブにご招待いただきました。ゲストは何と大江千里!わたしの中学・高校時代のアイドルっ(照)。

当時付き合っていた彼も大江千里の大ファンだったので、渋谷公会堂のクリスマスコンサートに行ったり、学園祭では大江千里の曲を弾き語りしたりと、2人が一緒にいるシーンには必ず大江千里の曲がBGMで流れていたし、大江千里の歌はまさに私たちのバイブルだった。あれから、大江千里のレコードを聞いた日から、かれこれ20年+αが経ち、良くも悪くも私は、「大人」になった・・・。

同年代の男性・女性よりずっと経験豊富で、滅多なことでは動じない私だけれど、今夜、大江千里の登場の瞬間には、思わず膝が震えてしまった。あぁ、私と彼のアイドル・大江千里が数メートル先にいる。トレードマークの眼鏡の下、目をくしゃくしゃにして笑い、特徴のある少ししわがれた声で私たちに語りかける。そして、ばーんっと力強くピアノを叩き、歌い始める。その歌声を聴いた瞬間、私の意識はカラダを抜けだし、あの頃にタイムスリップした・・・。

私のためにNさんが用意してくれたのは、入り口入って右手、1段上がったところにあるカウンター3席のうち1つ。入場料+ワンドリンクで7000円のところ、ドリンク代500円を払っただけで、「御予約席」などという大そうな席に案内されてしまった。座ってみると、大江千里の視線の高さぴったりのところに私の視線があることに気づく。ドキ、ドキ、ドキ、ドキ・・・。

次の曲、次の曲と、待てど暮らせど、いっこうに私の知っている曲がかかる気配がない。大江千里は、「2年半前に出した新曲です(笑)」と言って、観客はドっと大笑いしたけれど、私にとってはどれも本当に「新曲」。それでも、どの曲も、どの曲も、ぐっと心に染みてくる。初めて「塩屋」を聞いたときのような、そんな感覚。あぁ、涙が溢れて止まらない・・・。

隣の「御予約席」は空いてたままだ。もしかしたら、彼が座っているかもしれない。そうであってほしい、いや、そんなことはあり得ない、でももしそうだったら、何て言おう、最初の一言はどうしよう、何から話そう・・・。確かめるのが怖くて横を向けない私は、まさにあの頃のまま・・・。

短いライブが終わった瞬間、私の意識はカラダに戻った。すっと席を立ち、まっすぐ出口へと向かう。そして階段を上り、携帯電話のアンテナが3本立っていることを確認し、Nさんにお礼のメールを打った。「今日はありがとうございました。これから帰ります。」

地下鉄の駅に着いた瞬間、Nさんから返信メールが届いた。「帰ったの?また千里出てくるし、打ち上げで会わせてやろうと思ったのに・・・」 戻るべきか、このまま帰るべきか、揺れる心。そしてやっとの思いでこう返信。「残念(涙)もう終わりかと思って出てきてしまいました(涙)(涙)千里さんによろしくお伝えください(涙)(涙)(涙)」 あぁ、会いたくて、でも会えなくて・・・

私ったら、未練たらたらね(恥)。 でも、きっと、これで良かったの。
だって、大江千里を目の前にして、「大人な私」は無理だもの。
きっと、「あの頃の私」になってしまって、支離滅裂になってしまうもの。
それに、一緒にいてほしい彼もいないし、ね・・・。

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